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話題の本を読みました。

家入 一真 著 『なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』


Amazonサイトより

家入氏は私が尊敬する、起業家、活動家、投資家、クリエイターなど様々な肩書を持つ方です。もしかするとご本人は肩書には全くこだわりを持っていらっしゃらないかもしれませんが。

書籍のプロフィール欄には、『いじめ』『高校を中退』『ひきこもり』『対人関係に悩み』『誰も会わずに仕事がしたい』などの言葉が並びます。

今回は、この『なめらかなお金がめぐる社会。~』の書評をするわけではありません。この本を読んで私が思いついたことを書いてみたいと思います。


気になる文言


素晴らしい内容の本ではありますが、1つ気になる文言がありました。それは『人がつらい思いをするときの状態』を説明する文。

家入氏は、人がつらい思いをするのは、


「家か会社(もしくは学校)か」みたいな限られた選択肢の中で、そのいずれもの関係がうまくいかなくなるとき

と表現しています。

この文には、家入氏がこれまで歩んできたつらい道が示されてる気がします。つまり、裏を返せば『家か会社(もしくは学校)のどちらかでもうまくいっていればつらくなかった』ということで、この文の前後に書かれている『「おかえり」と言ってもらえる場所』『自分を肯定してくれる場所』『ダメでも帰ってこられる場所』、そういった場所を家入氏が切望していたであろうことが分かるわけです。

家入氏の活動内容は様々ですが、大まかにまとめてしまうのなら、全てが『居場所作り』ということにつながっているんですね。

そこで私が思ったのは、家入氏が行なっていることの性質は『対症療法』に近いのだろうということ。

つまり、家入氏自身が持つ、自分と同じような体験や思いをして行き詰っている人に対して救いの手を差し伸べたいという思いが原動力となっているのだと感じました。


予防療法的アプローチ


お金が全てだった長い期間を経て、日本は今後ますます『居場所がない』人たちであふれていくでしょう。それを考えれば、家入氏の『対症療法』的な活動は本当に素晴らしく有意義なことだと思うんです。

ただ私は、それとは別に『予防療法』も必要だと思っています。

つまり『家か会社(もしくは学校)のどちらかあるいは両方でうまくいく方法』。

家庭を守る主夫である私としては、やはりこの中でも『家』にこだわりたい。

『家を安心して帰れる居場所にする』

それが『予防療法』であり、なるべくつらい思いをする人を誕生させない一つの方法でしょう。そのため、私も含め多くの親は家を安心できる場所、「おかえり~」と言える場所にするために日々活動していますが、残念ながらなかなか上手くいかない場合もあるのは、孤独を感じつらい思いをする人があとを絶たないことからも明白です。

なぜ多くの親は、家を家族が安心できる居場所にできないのか。それは、方法論の曖昧さにあると思うんです。


家庭を小さな経済圏にする


私が主夫になってからの14年間は、この『家を安心して帰れる居場所にする』ことだけを目標に生きてきたといっても過言ではありませんが、その方法は『愛情』や『思いやり』といった非常に曖昧な言葉でしか表現できないんです。

それは何だか昔のスポ根マンガ的な、気合や根性などの非常に曖昧なもので成り立っている状態とも言え、とても前時代的なんだろうなと感じるんですね。

つまり、現在の子育て世代には響かないと。

ある程度、自分の家が安定してきたいま、この家庭運営に対する『予防療法的アプローチ』の方法をどうやって次の世代に伝えたらよいのか、それがずっと私の考え事だったのですが......

家入氏の本を読んだとき、『これだ!』って思ったんです。

つまり、『対症療法的アプローチ』も『予防療法的アプローチ』も同じ方法でいけるだろうと。家入氏の提言する方法は、そのままの形でつらい思いをする人の誕生そのものを減らす予防療法的な方法にもマッチするだろうと感じたんです。

それほど、家入氏の語る『小さな経済圏』は、愛情や思いやりにあふれながら非常に先進的なんですね。そのバランスがとても素晴らしいわけです。

家庭を小さな経済圏にする

これが本書を読んで思いついた『予防療法的アプローチ』です。


家庭を小さな経済圏にする方法


家庭を小さな経済圏にする方法を具体的に説明します。この『家庭内起業』に必要な条件は2つです。

1、家族の中に別の経済圏から収入を得ている支援者がいる

2、家族みんなに役割がある


そして目標

家族みんなで協力して新しいことを始め、それが収益につながることを目標とする。


条件1の支援者は、多くの場合、外で働く親でしょう。お父さん、あるいはお母さん。私の家の場合は妻ですね。あるいは、祖父母という場合もあるかもしれません。いずれにしろ支援者ですから、納得したものでなければ出資しません。出資する場合も、例えば『月に5千円まで』のように決める方が良いかもしれませんね。

企画を立てるのは、支援者とは別の親となる場合が多いでしょう。私の家なら私自身です。つまりこのポジションが起業家ということになりますね。

残りのメンバーである子供たち。実はこの『家庭を小さな経済圏にする方法』で最も重要なのは子供たちです。

これから社会に出ていく子供たちの確固たる居場所を作るのが、この経済圏の最終的な目的なのですから。

子供たちには、その適正を見極めて、それぞれに合った仕事を与えたいですね。あるいは、子供が大きくなれば起業家ポジションになってもらってもいいでしょう。

いかがでしょうか。もし家庭でこのような取り組みができたら、家庭が家族の居場所になると思いませんか?

それぞれがみんな役割を持ち、コミュニケーションして、みんなで一つのことに向かって取り組む。それぞれがお互いを認め必要とする存在になる。当然、子供たちには自己肯定感が育ち、さらに自分の特技を活用する方法、経済の流れをとらえる力、もしかすると将来のための経済力をも手に入れることが出来るかもしれないんです。


家庭を小さな経済圏にした実例


実は今すでに、小さな経済圏となっている家庭が続々と出てきていますね。

例えば、家族で作った動画をyoutubeにアップしてかなりの閲覧数を稼いでいるご家庭があります。ウチの娘もよく見ていますが、あの形はまさに家庭が経済圏となっていて、全ての家族に明確な役割があり、おそらく、動画制作の前に多くのコミュニケーションをしているはずです。

例えば、育児グッズや子供の服やオモチャなどを紹介するブログの運営。ブログを始めるにはパソコンやインターネット環境が必要ですし、紹介するグッズはやはり買う必要がありますね。そういったものの費用を、始めは支援者となる人が捻出することになるでしょう。子供には、モデル、アドバイザー、ライター、イラストレーターなどの役割があり、運営は母親の場合が多い。そして、ブログの閲覧数が上がれば収益化が見込めます。

実は、よなおしギターもこの『小さな経済圏』で生まれてきました。

支援者は妻。私が妻の扶養に入っているので、一番コストのかかる特許料は減免されました。よなおしギターの試作品を作成するには、材料や工具が必要でしたが、それらはもちろん支援者である妻が別の経済圏で手に入れたお金で買いました。

息子は職人。息子は手が器用で集中して取り組む作業が得意です。そこで、ある夏休み、よなおしギターの作成の手伝いをお願いしました。1本できたら千円払うという条件で。夏休みの間だけでしたが、注文が多い時には息子の作業にかなり助けられました。

娘はアドバイザー。よなおしギターのアイディアが浮かんで試作品を作った時、最初に弾いてもらったのは娘です。当時5歳。モニターとしてはドンピシャで、この子が弾ければ、日本の大多数の人が弾けるということになります。これほど頼りになるアドバイザーはいません。

これまでは意識していませんでしたが、よなおしギターは家庭という小さな経済圏から生まれてきました。子供たちは私を認め必要とし、私は妻や子供たちを必要としている。それぞれが自分に出来ることを相手に与えて成り立っています。

つまり、give&give

そしてその中では、みんなが平等です。


新しい家庭の形の運営


家庭を小さな経済圏にする方法『家庭内起業』は、共働きとも自営業とも副業とも主婦(主夫)の起業とも違う新しい家庭の形。こういった家庭が増えれば、子供の居場所が家庭となり得ます。そこに行けば自分は必要とされ、そこに行けば「おかえり~」と言ってもらえる。だから、「行ってきます!」と言って外の世界にチャレンジできるんです。社会で自分を表現するノウハウと、もしかすると財力をも携えて。

私の家庭は、よなおしギターが生まれるのと同時に、自然とこの小さな経済圏ができあがりました。その中で、この経済圏を破綻させないため私なりに一貫して気を付けていることが2つあります。

1、家族の時間が無くなるほど忙しくしないこと

2、借金をしないこと


仮に、この小さな経済圏がうまく回って収益が上がったとします。当然、それに比例してやることが増え忙しくなりますね。収益を得るための活動は仕事ですから、たとえ家族でやっていても『家族の時間』ではないんです。

例えば、商品を作っていれば、注文に追われ在庫を大量に確保しなければならないかもしれない。例えば、ブログやyoutubeを運営していれば、記事を書いたり動画を作ったりすることがノルマとなり、毎日毎日そのことに時間を取られるかもしれない。

そうなれば必ず家庭内にストレスが蓄積されます。ストレスのある場所は絶対に『安心できる居場所』とはなり得ません。

これでは本末転倒ですね。

さらに、家庭の小さな経済圏での収益が上がると、支援者も別の経済圏から離れ、家族と同じ仕事を始めたくなるかもしれません。それは非常に危険な行為です。支援者は、仮に家庭の小さな経済圏での収益が0になっても大丈夫なように別の経済圏からの収入は確保しなければなりません。そうでなければ支援者としての役割をまっとうできないのですから。

借金もこの考え方に近いです。支援者の財力では出資が無理ならば企画を諦めるか改良するべきだし、徹底的に企画を練れば、コストはいくらでも下げられます。このあたりは小さな経済圏の決定の早さが非常に有利となります。大きな経済圏が銀行から借り入れるような感覚で安易に借金をしては絶対にダメですね。

以上の2つさえ守れていれば、仮に家庭の小さな経済圏が破綻しても全く問題ない、というより、家族みんなが余裕をもって取り組めるので、逆に成功する確率が高くなるでしょう。


よなおしギターの先を考える


よなおしギターは、注文が入り始めた時にはまだ自宅の物置小屋で作っていました。正確に言うと、既存のミニギターを改造していたのだけど、それでも、これ以上の注文が入れば家族みんなに余裕がなくなるのは明らかだったんです。

そこで起業家ポジションの私は、企業との契約に力を入れました。

結果的に、今のよなおしギターはギターメーカーの『Aria』が作ってくださっているので、どんなに注文が入ろうと私の家庭に余裕がなくなることは一切ありません。

このように、商品だろうがyoutubeやブログだろうが、ある程度の収益が出てきたらその次の手を打つことも考えなければならないでしょう。

例えば、商品を企業に売り込み製造してもらう。例えば、動画やブログを作るのではなく、その作り方、ノウハウを提供する。そういったことにシフトしていけば、『家族の時間』は確保されます。

ちなみに、よなおしギターの制作に追われなくなり余裕のできた我が家では、実はもう次のプロジェクトが始まっています。今度は音楽とまったく関係ないことで、それには、私と妻と娘の3人がそれぞれ役割を持っています。これもその内にマネタイズして少しでも収益が上がるようになったらいいな~、程度には思っています。


幸せの場所


家入氏の取り組みの主なものに、『起業家と支援者をつなぐこと』があります。

ただ、『家庭内起業』は、その中に支援者がいることが条件なので起業家と支援者をつなぐ必要はないですね。

その代わりに必要なのは、ノウハウと販路でしょう。

そのどちらか、あるいはその両方に対して支援できる仕組みができれば、多くの家庭が小さな経済圏となり、そこからさまざまなサービスが生まれ、さらに、基盤となる居場所と自信と経済的な力を持つ若者たちが次の経済圏を目指し巣立っていきます。

例え巣立った若者たちが失敗や挫折をしても、また居場所である家に帰って休めばよいし。あるいは、家入氏の提供するサービスを活用していけばよいのです。

大切なのは、家入氏が言うように『自分にとって幸せがどこにあるのかさぐること』

海土町の住民が自分たちの幸せを海と共にあるその町に見つけたように、子供たちにはまず最初に、自分たちの幸せを家庭の中に見つけてもらいたいと願います。

そして親は、全てを受け止めまた送り出す海でありたいのです。



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よなおしギターのことが分かる3つの記事!

1、まずは、弾いてみよう!~どんなに簡単な楽器か動画で確認!~
2、よなおしギターの特徴~簡単に弾ける秘密はこれ!~
3、よなおしギターの楽譜~楽譜が読めなくても簡単に弾ける!~



よなおしギターのご注文はお電話1本!

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すみやグッディ沼津店まで
※営業時間は10時~20時になります。

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